九六位山日記(ゆきのさきこ)

私のマンションのベランダから見える山は、九六位(くろくい)山です。雨はいつもこの山を越えてきます。

2023-01-01から1年間の記事一覧

詩のように美しい1日

習慣にしている早朝読書で、ナタリー・ゴールドバークの「魂の文章術」を読んでいたら「詩のように美しい一日を書き留めよう」という文章があった。この本は何度も読んだのに気がつかなかった。詩のように美しい一日とはどんな一日だろう。 朝食をベランダで…

旅の途中

リビングの一番見やすい場所に、大きな世界地図を貼ってある。何もすることがないとき、ぼんやりと椅子に座り、空を眺めたり地図を眺めたりする。 これまで最も遠くに行ったのはスコットランドのスカイ島。英国のフットパスを歩くツアーの最後のコースだ。日…

急がないでいいよ

小学生になった途端、孫は顔が引き締まった。子供部屋には時計がおかれ、登校時間、授業の時間割、塾の予定と、時間と一緒の生活がはじまったのだ。 公園で一緒に遊んでいる時さえ、生意気に「いま、なんじ」と聞く。 一方、私は、時間に追われる夢を見る。…

近くに公園と図書館がある家

今よりも良い家はないかといつも考えている。不動産屋の友人とのおしゃべりで「飯田高原で山小屋風」や「佐賀関半島の砂浜に続く家」など、そのうち探してと頼んでいる。エッセイストの松浦弥太郎氏が「ニューヨークにいた時、近くに図書館と公園がある家を…

木になりたい

火焔山(シルクロードにて) 木になりたい 私は若い頃「大陸の奥深く、丘の上に立ち、一本の木になりたい」と、詩に書いたことがある。 田舎の街で、私なりに出口を探していたのだろうか。その思いは、いつも心の底にあって、機会を捉えては、中国大陸に出か…